キミの隣に僕がいる

「はっ!?何言ってんだよ…。いるに、決まってるだろ。」

「悟、本当のことを教えてくれよ。俺、見ちまったんだ。」

なぁ、言わないってさっきまで決めてた。

3人と一緒にいられなくなるのが嫌だよ。

でも、もう抑えられなくなっているんだ。

優貴だけじゃない、みんなが隠していることが知りたいんだよ。

我慢だってできない。

もう、無理なんだ。

さっきまであんなに言わない、我慢できると思っていたのに、

なぜかそう今は思えないんだ。

「何を、見たって?」

俺は、ぎゅっと両手に力を込める。

「優貴の…部屋にあったアルバム。」

「………………見たのか?」

「見た。勝手なことしたのは悪いと思ってる。でも、いつの間にか見ている自分がいたんだ。」

「そっか。でもみや「悟。」

俺は悟の言葉を遮る。

きっと、悟はこの話を逸らそうとしていると思ったから。


< 99 / 135 >

この作品をシェア

pagetop