年上王子と新婚旅行☆
「それに、お前はとっくにいい嫁だ。
これ以上は目指さなくていいから…これからもずっと、俺だけを見て、俺だけを愛してくれればいいから……」
ギュッと強まった腕。
それに応えるように、あたしも強く抱きついた。
「……啓飛…」
「俺…怖いんだ。華がいつか離れていくんじゃないかって。
もっといいヤツを見付けて、そっちに行ってしまうかもって。」
切ない声。
頭に響いて、甘い余韻を残して静かに消えていく。
「……華…ガキは俺の方だ。
結婚の鎖だけだと不安で…一緒に暮らして、もっともっと華を縛りつけたくなる。」
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