あふれる想いを君に
「3年生か…楽しみだな、色々。」
並んで廊下を歩いていると、ふいに涼が呟いた。
「は?何が?受験あるじゃん!」
「それよりも楽しいことのが多いだろー!」
「…まあ、涼は頭良いしね?」
涼は昔から勉強が出来た。
追いつこうと私も頑張ってみたけど、まだ届かない。
多分、来年同じ高校に行くのは厳しいだろう。
「ナツも、がんばれよ」
涼の手が私の頭を撫でる。
こいつは…家族みたいな感覚でこーいうことしてんだろうな。
こっちがドキドキしてるのも知らないで