SHINING
山積みの書類に手を伸ばし一つを手元に手繰り寄せる。

決済待ちの内容に目を通し眉根を寄せる。

内容を読み進めるにつれその顔は険しくなっていく。

大きく息を吐き出すと
その書類を未決済再提出ボックスに放り込み。

また次の書類に手を伸ばした。

内線が着信を告げる。

「はい…わかりました。
繋いでください…」

受話器越しに聞こえる相手の声に直海は渋々と答えていた。

相手と会話中も直海は書類の山に手を伸ばし最終確認のサインをし或いは再提出ボックスに手早く、片付けていった。

「そうですかそれは良かった」

電話相手の唐突な依頼に直海の
手が止まる。

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