SHINING
直海から呼び出された恵理奈は
社長室で直海と向かい合って
座っていた。

「呼び出して悪かった」

「いえ…」

第一印象の鋭く冷たい感じを残し真っ正面に捕らえられた視線から声が上擦った。

「単刀直入に言う」

恵理奈は更に緊張感を増し
喉を鳴らす。

「慶吾は欲望のままに突っ走る。頭は良いが本能の声に従うんだ。恵理奈から突き放して欲しい」

「どういう意味ですか?」

唐突な直海の言葉に恵理奈は困惑の色が隠せなかった。

「これは遊びじゃないんだ俺達の人生全てを懸けてる」

直海の言うこれとは‘S’のことだと直ぐに分かった。

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