SHINING
残された恵理奈の嗚咽が
慶吾の胸を刺す。

「仕方ないじゃん…。
俺にはどうしたってムリなんだ」

準備室に繋がる曲がり角
その壁を背に崩れ落ちていく。

「俺に出来ることなんてしれてるだったら立ち止まってる場合じゃないよな…」

立ち上がり来た道を戻るが
準備室の前を通り過ぎ
隣室の倉庫へと足を踏み入れた。

薄い壁一枚隔て
恵理奈の悲痛な声に
胸を締め付けられた
慶吾が

小さな機器を慎重に解体する。


< 66 / 140 >

この作品をシェア

pagetop