真の赤い糸
瀬川千尋。
それが私の名前。
私は高2にもなってずっと前から悩んでることがあります。
それは…………
女の子なのに女の子らしくない事。
女の子らしいって、やっぱりか弱かったり、お菓子作りが得意だったりおしゃれしたとか?
男子ってそういう女の子に惹かれるよね。
それなら私なんか全然駄目だ。
勉強はできないし、男勝りでガサツだし、料理はすぐに灰にしちゃうし、裁縫も針を手に通してばっかり。
何一つ女の子らしいとこなんてない。
"「瀬川が女なんてまじでしんじらんねよな~。」"
そんな男子の何気無い一言を聞くたびに胸がズキッとする。
だけど私は平気なふりをする。
こんな私だから…………無理して笑って誤魔化すの…
だって…
もう…………諦めてるから…
今さら女の子らしい自分になりたいなんて…
普通の恋がしたいなんて……
そんな叶わない夢…………