真の赤い糸

男子「やーいおとこおんなの瀬川千尋!!」





………今日もまたいつもと変わらない一日……


複数の男子達が私をからかってくるのはいつもの光景。


千尋「なんだとー!」


男子「うわあっ、逃げろ!!!」



千尋「まてー!!」


そしてまた私は男子達を追いかける。

だって、こうでもしないとあいつらは言うのをやめないから。


"おとこおんな"なんて一度言われだけでも傷つくのに………


男子ってなんてデリカシーのない生き物だろう…



男子「うわぁー」


必死に追いかけるも、一応スカートだから全力で走るわけにもいかず…



千尋「また逃げられたか…」


スカートに気をとられているうちに逃げられるなんてそれもいつもの事。


私はそんな毎日を繰り返すかのようにとっちめられなかった事を悔しがる。



「やだ~またおとこおんなよー」



そんな周りからわざとかというように悪口を大きい声で話す女子のグループ達。

「毎日毎日うざいよねー」

「ほんっと、男並みの体力じゃん。あれでも女ですかって感じー。きゃははっ」


………………


無数に聞こえる私の悪口。



こういうのはもう慣れたから……

別に今さら気にしたりしない…………


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