まいひーろー



………そして。
そんな準備期間もあっという間にすぎ……



「ちょっとー!白雪のリボンないんだけど!!」


「小人が一人足りませーん!!」


「どうすんの!?うちの劇舞台朝一なのに!!」


「あぁー!!魔女の服が破れ……!」



「…………」


当日の1-Bの教室はもうこれまで以上に忙しかった。
そして私の緊張はゲージ通り越し、



「ちょ、蕾大丈夫!?
顔真っ青じゃん!!」


と、茜ちゃんに心配されるほどだったらしい。



「ちょっと屋上で涼んで来たら?
たぶんみんな用意で忙しくて誰もいないと思うし。」



「あ、ありがとう………」



本当はここで主役が離れるのはだめなんだろうけれど、お言葉に甘えることにする。
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