まいひーろー



「……っ、」


「つぼみ」


カリカリと、一人ペンを動かしていたら髪の毛がサラリと動く。

太陽くんの手だ。



「機嫌直してよ、」


「………」



それでも、私はペンを離そうとはしない。



(いっつも太陽くんに絆されてばかり。
今度は、違うもん。)



意地でも振り向こうとしない私にその手は動いた。




「…………っ、」


「…………」



髪を触っていたその手は、どんどん上に上がってー……



頬に、あたる。



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