まいひーろー
「…………」
「…………」
なんとも言えない沈黙が続く。
「はいっ、次は蕾ん番!!
どれがいい?早くしないと俺みたいになるよー?」
………さっきまで、顔が引きつっていたのに今ではもとの笑顔に戻っている。
場違いながらにどうしてそんなコロコロ表情が変えられるんだろう…と思いながら、別のことを聞いた。
「あの……相沢君のおすすめは?」
「俺?俺はこれかなー。」
そういって選んだのは、果汁100%のオレンジジュース。
「…………ッ、」
「こら、笑うな。」
相沢君にピッタリすぎて、噴き出した私にわざとらしくそう言った相沢君。
「じゃ、じゃあ私が押してもいい……?」
「うん、どれでも好きなのどーぞ。」
おずおずと指を出して、ポチッとボタンを押す。
さっきと同じように、下から衝撃音が聞こえて、中から取り出す。
「……えっと………交換、しよ?」
「交換?」
差し出したジュースを見て面食らう相沢君。