まいひーろー
「うわ、すごい!!それ手作り?」
「う、うん……。」
パカリと開けて中身が姿を現したとたん、あかねちゃんは黄色い声を上げるのを聞いて頬が厚くなるのを感じる。
「へぇーー……ほんと、冷凍食品一個も入ってない。」
ウチなんか面倒くさいからって金ポイッて渡されるぐらいだよ。
そういってあかねちゃんはメロンパンと紙パックのミルクティーを取り出す。
それから、なぜか相沢君の机にかかっていた買い弁らしき袋を取り出す。
「蕾もいる?」
バサーと袋をひっくり返すとびっくりするくらいの数のパンが机の上に広がる。
「そ、それ相沢君のじゃ……」
「そんなの蕾は気にしないのー。」
そう言って、机に散乱されたなかのチョコデニッシュを取る。
「あーやっぱ購買のチョコデニはうまい!」
といいながらミルクティーをガブ飲みするのはまさにお風呂上りのオヤジのようだ。