まいひーろー

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昼休み終了のチャイムが校内に響いてから、1-Bのクラスもだんだんと賑やかが戻ってくる。

『太陽くん、如月君バイバイ！』


「だから、このボスは後ろに回りこんで……あ、バイバーイ。」


「あぁ、そっか。」


「………」


転校初日の私にしたら、またも見慣れない光景に先ほどから目をパチクリしていた。

昼休みが終わり、ぞろぞろと廊下から帰っていく人たちで溢れかえっている。
その中でよく相沢君と如月君はああやって話しかけられていた。
それに愛想よく返事する相沢君と、
一回も返事をすることなく無視している如月君。


「………す、すごいね……。」


「え？なにがー？」


廊下の人たちを見ると、必然的に隣に座っている相沢君にも向くことになる。
視界の隅では、なにやら如月君とゲームの話をしているようだった。


「だ、だってみんな相沢君と如月君によく話しかけているし…」


相沢君に関しては、男子からも女子からもなので意外と大変そう……なのだが、話の合間に声をかけられてもなんとも思わないらしい。


「まぁね。
コイツら無駄に顔だけはいいし。」


あきれたように茜ちゃんはふたりを一瞥するが、まったく気付いていない。



「…………」