まいひーろー
「うちの体育祭って結構特殊で、優勝したら文化祭の予算と称して賞金がもらえんの。
だから、みんな文化祭には力入れたがるから、気合いが入ってるってわけ。」
「………はぁ」
なんとも気のない返事だと我ながら思う。
……きっと顔も間抜けな顔をしているのだろう、と思っていたら。
「こーら。
可愛く口開けない。」
ポカ、と頭に衝撃を感じ頭を上げると相沢君が立っていた。
ガタと席に着く相沢君に、茜ちゃんは
「あれ、選抜会は?」
「今は相談タイム。」
「………で?
今年の俺の競技は?」
「クラス対抗リレー。」
ムクリと起き上がった如月君にブイと二本指を立てて答える太陽くん。
「太陽はどーせ、「借り物競走にきまってんだろ。」
「あとリレーのアンカーね。」
茜ちゃんの言葉をさえぎって差も同然とでもいう太陽くん。
…………借り物競走?
あ、ちなみに聖はリレーの最初だから。というのに対してため息をつく如月君を横に
サッカー部で1年ですでにレギュラーである相沢君が借り物競走なんてなんだか意外だと考えていた。
……まぁ、リレーのアンカーをするのは納得なんだけど。