まいひーろー
みんなの視線から逃げるようにして、端に位置するプリクラ機に入った後。
「ったく、アイツラ蕾が可愛いからってあんな慣れ慣れしく話しかけやがって…」
なにやらブツブツとつぶやきながら、しゃがみ込んで下の方にあるお金を入れるところに100円玉を4枚、入れる。
すると、真ん中に位置するモニターから声が聞こえた。
『すきなほうをタッチしてね!』
「蕾、押して押して!」
「えっ…えぇええ?」
まったく操作方法も、なにも知らない私は慌ててモニターを覗き込むが、そんな肌の色がどうだとか、わかるわけもない。
「ど、どれを押せばいいの……!?」
と、行っている間にも、モニターからは『あと10秒だよ』なんて追い打ちをかけてくる。
「どれでもいいよー。どうする?蕾、肌すっごい白いし、、あえてこっちにしてみる?」
いつの間にやら、私のすぐ後ろからモニターを覗き込んでいた相沢くんが、指差したの所には"ガン黒"の文字が。
一瞬え、となった途端、『次はアレンジコースかおまかせコースを決めてね!』と画面が変わった。
……どうやら、時間切れになったらしい。
「あらら、変わっちゃった。…どうする?
おまかせコースにしよっか。」
「う、うん。」