まいひーろー
白雪と二人の王子様
運動会も終わり、なんだか波乱の初げーせんも終わり。
………まだ、行事があったことをすっかり忘れていた。
「おめぇら!!運動会優勝だけじゃもの足りねぇよな!?」
「おぉおお!!」
「二つまとめて優勝だよな!?」
「おぉおお!!」
「文化祭優勝すっぞぉおお!!」
「おぉおおおお!!!」
文化祭以上に相沢君の声に勇み立つクラスメートは、もはや隣の教室まで聞こえるんじゃないかと言うほどの大声で答える。
…それに唯一静かに座っているのは、窓側一番後ろの一角だけだ。
私と、蕾ちゃんと、如月君。
私はといえば、ついていけないテンションにどうしようと慌てるしかなく。
茜ちゃんは元気だねぇ…とおばあちゃんみたいなことを呟いて、緑茶…ならぬ紅茶をすすっている。
そして如月君は言うまでもなく、夢の国へトリップ中だった。