完◆ ぐだぐだ

確かに俺はゆとりと呼ばれる世代だけど、

典型的なゆとり世代扱いをされる人間ではない。


だって突然キレたりしないし、ゲームばかりでもないし、敬語も話せるし、常識だって身に付けているつもりだったから。


無論、ゆとり世代の定義が一体何なのかは漠然としていて母親も俺も、

恐らく誰にも分からないだろう、――とも思っていた。


けれど引っかかってしまう。


陽菜がしつこいので、メールをいつでもどこでも返信していた。

友達と居てもお構い無しに。

――となると、俺も陽菜と変わらない“ゆとり”なのか…そっか。

やべぇギャグじゃん。

汚点すぎる。


< 117 / 220 >

この作品をシェア

pagetop