完◆ ぐだぐだ
出産太りしたと嘆くさっちゃんのお母さんや、おつとめ品を更に値切るまーくんのお母さんや、
着飾らない落ち着きのある渡田さんのお母さんが、羨ましい。
だって、太ったお母さんは嫌だとさっちゃんは言うけど、
それはさっちゃんを産んだ証拠で。
ケチなお母さんは恥ずかしいとまーくんは言うけれど、
それは家庭のやりくりが上手だからで。
地味なオバサンは見られたくないと渡田さんは言うけれど、
それは女より母親を優先しているからで。
何も恥ずかしがることなんてなくて、むしろ“理想の母”ではないか。
私の母に比べたら―――ほら、またこんな醜い感情を。