完◆ ぐだぐだ
お付き合い記念日。
まだ若い二人。
お泊り旅行。
同じ寝室。
湯上がり姿は普段と違う。
明菜からすれば、いつも立たせた髪がしなっている彼氏の姿にドキドキしたし、
泰則からすれば、いつも元気いっぱいな彼女の浴衣姿にドキドキした。
晩御飯も食べて、ふすまの奥にあるお布団を、どちらとなくちらりと見る。
「ねえ、泰則」
うん??と短く返事をする彼氏に彼女は上目使いで尋ねた。
「私らって変かなぁ??」
妖艶な笑みを作る彼女はすっぴんでも美しい。
「さあー??」
くすくす笑いながら、二人でお布団に倒れ込んだ。