完◆ ぐだぐだ
明菜は信じられないと憤慨した。
彼氏に大事にされてないよ、と女友達を真剣に心配した。
泰則は信じられないと呆れた。
彼女を大事にしていないだろ、と男友達を真剣に叱った。
――しかし、
二人とも「だから??」と。
ノリが悪い、話しの流れを乱したとばかりに、入学早々クラスから弾かれた。
高校生は良くも悪くも、現実が見えない時がある。
二人が述べた心配は響かずお節介に終わったのだ。
―――そうして出会ったのが明菜と泰則。
価値観の一致から恋心が芽生え、付き合うようになった。
思春期は単純なので二日たてばまたクラスに馴染んでいた。