契約恋愛
「美鈴ちゃんごめん!困らせるつもりはなかったんだ…」
一生懸命謝ってる智紘君。
違うよ、智紘君のせいじゃないよ…
そう言いたいのに、言葉が出ない。
「美鈴ちゃ…」
「何してんの?」
智紘君の言葉を遮って、後ろから低い声が聞こえた。
え、この声…
「真…紘?」
「…智紘、何してんだよ」
怖い顔で智紘君を睨む真紘。
なんか怒ってる?
「何って、見たらわかるじゃん。デートしてんの」
「デート?じゃあ何で美鈴が泣いてんの?」