契約恋愛
「どうかした?」
「……ごめん!」
急に頭を下げて謝る真紘に、私は驚いて目を見開いた。
え、何?
何に謝ってるの!?
「えっと…何のごめん?」
「美鈴の色んな初めてを、奪ってのごめん」
「…そんな、謝んないで。私気にしてないよ」
「でも…契約なわけだし」
そうだよね。
真紘にとっては私は契約してる人の一人だもんね。
でも…
「真紘にとっては契約かもしれないけど、私は真紘が好きだから、色んな初めてが真紘で嬉しいよ?」
「美鈴……」
ギュッと私を抱きしめる真紘。