契約恋愛
「それは…」
「それは何?」
「……気の迷い」
真紘の答えで、私の中の何かが壊れた。
そーなんだ
真紘は気の迷いでキス出来るんだ…
「サイテー!!サイテーだよ真紘!自分が何言ってるか、分かってるの!?」
「分かってるよ…でも、俺も分からないんだ!何でキスしたのか」
「分からないって、考えずにやったことなの?」
「あぁ。気がついたらしてた」
…ひどい、ひどいよ。
私は、嬉しかったのに。
真紘とキスできて、幸せだったのに。
気の迷いだなんて…そんなのあんまりだよ。
「美鈴…」
真紘は泣いてる私の顔をぐいっとあげて、涙をぬぐった。