契約恋愛
さようなら
「美鈴ー!!」
誰かが走ってくる。
誰だろう?暗くて、分からない。
「美鈴……好きだよ」
「えっ?真……紘?」
名前を呼ぶと、今まで暗かった周りが明るくなった。
真紘だ…
真紘が私を見て、好きって言ってる。
「今までごめんね、やっと分かったんだ…俺は美鈴が好きなんだ」
「嘘……」
「本当だよ。でも……」
「でも?」
「でも、一緒にはいれないんだ…ごめんね、バイバイ」
真紘は私を見て、悲しそうに微笑むと歩いていった。
待って!行かないで!
声が、叫びたいのに出ない。
待ってよ!真紘!