契約恋愛
3回目のため息をついたとき、声をかけられた。
……真紘に。
「あのさ、今話せる?」
真紘の問いにコクッと頷く。
「じゃ、屋上行こう」
「うん」
教室を出て、屋上に向かう。
教室じゃ、話しづらいもんね。
カンカンと階段を上って、屋上のドアをギィーっとあけた。
「…ごめん、急に呼び出して」
「ううん。私もちょうど、話したから……」
「そっか」
それだけ言うと黙り込んでしまった真紘。
よし、言うか…
「あの!」
「美鈴!」
あ……