契約恋愛
「はぁ…まぁいいけど。とりあえず凛ちゃんも、今は辛いかもしれないけど、恋を忘れるには、新しい恋だから」
「…うん。そーだね。でも、私のこと好きって言ってくれる人なんて……」
『智紘!!!』
二人が声をそろえていうから、アイスティーが変な所に入ってしまった。
「ゲホッ…!ゴホッ……!!何言って!!」
「だってねぇ~あれはね~」
「うん。誰が見ても、好きだよなー」
二人が私を見て、ニヤニヤしている。
そ、そんなこと……
なくも、ないのかな?
いや、でも智紘君とは―――――
「うんうん。だから、智紘のこと―――」
「ん?呼んだ?」
後ろから急に声が聞こえて振り返ると、そこには笑顔でこっちを見ている智紘君がいた。