契約恋愛

智紘君





拓との関係は無事解決したが、智紘君とはちゃんと終わってない。



よね?まだ何も言ってないもん。



とにかく、智紘君との関係を終わらせなくちゃ。



あんないい子ふるのは胸が苦しいけど、しかたないんだ。



私はやっぱり、真紘が好きだから。



「拓、私智紘くんに会ってくる」



「おーじゃ、俺も帰るわ」



二人で家を出て、別々の道を歩く。



バイバイ、拓。



心の中で呟いて、智紘君家へ向かう足のペースを速めた。



「ハァ…ハァ…着いた」



急いできたせいで、息が上がってしまった。



「よし、お、押すぞ」



勇気を出して、インターフォンを押す。



ううっき、緊張が……




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