契約恋愛
スゥと息を吸って、カフェのドアに手をかける。
勇気を出して、行こう美鈴!
自分の顔をペチと叩いて、中に入る。
あ、真紘もういる。
「真紘!!」
「美鈴!」
笑顔で手を振ってる真紘。
「久しぶり、ごめんね時間作ってもらっちゃって」
「ううん。へーき。で、話って?」
コーヒーを飲みながら、聞いてくる。
よし、つ、伝えるぞ!
「あのね」
「真紘~」
私の言葉を遮って、女の子が真紘の名前を呼びながらやってきた。
誰?この子。
「朱美…」
え?この子が朱美ちゃん!?