契約恋愛
これって…
蹴られそうになった私を、真紘が助けてくれたの?
嘘、何で…
「何してるの?真紘……」
朱美ちゃんが泣きそうな顔をしながら、真紘を見ていた。
「何してるのよッ……真紘!どきなさいよ!」
「どかないよ」
「何でよッ!」
「暴力する子、俺は嫌い」
真紘は朱美ちゃんに向かってそういうと、私から体を離し立ち上がった。
「……真紘もそう言うんだね」
切なそうに真紘を見る朱美ちゃん。
真紘も?
ってことは今までにも言われたことあるんだ…
「違うよ、朱美…」
「違わない!」