契約恋愛
「…もう一度、俺と契約恋愛しない?」
「もう一度?」
「うん」
予想もしてなかった言葉に驚いて、目を大きく見開いて真紘を見た。
もう一度契約恋愛しない?
…もう一度?
また契約恋愛?
私は真紘から視線を外して、ブランコを見た。
そこには中学生のカップルがいて、仲良さそうに話していた。
あぁいうカップルって憧れる。
私は今まで、ちゃんとした恋ってしたことがない。
だから仲良さそうなカップルは凄く憧れる。
「美鈴?」
名前を呼ばれて、視線を真紘に戻す。
ねぇ真紘。
私はあなたが本気で好きだから、契約じゃイヤだよ。