契約恋愛
「大好きだよ、真紘」
チュッと軽いキスをして、私は真紘に背を向けた。
「もう答えは分かってるから」
「……」
「バイバイ、真紘」
真紘のほうをむいて、ニコッと笑う。
絶対泣かない。
泣くもんか。
スクッとたって、公園の外に出る。
何にも言われて無いけど、真紘のあの困った顔見たら答えなんかまる分かり。
「はは、ふられちゃった……」
はぁとため息をついて、溢れてくる涙をぬぐった。
家に帰って、皆に報告しよう。
私、頑張ったんだよって。
それでいっぱい慰めてもらおう。