契約恋愛




「………」



暫くの沈黙。



先に破ったのは、真紘だった。



「あの…ほんとごめん!俺のこと殴っていいよ!」



「え、いや…そんな……」



「もーほんとにごめん!あー何やってんだ俺!」



頭をガシガシ掻いて、一生懸命謝る真紘。



そんなに謝らないでよ。



私そんなに傷ついてないよ?



真紘が好きだから、嬉しかったし。



「そんなに謝らなくていいよ。平気だから」



「でも……」



「お願い、謝らないで」



もうこれ以上ごめんねは聞きたくない。



真紘が私を否定してるみたいで、いや。
< 8 / 81 >

この作品をシェア

pagetop