契約恋愛




「え、でも…」



「でも?」



「あの」



「あの?」



自分でも何をどう言ったらいいのか分からなくて、頭はパニック状態だった。



えっと何から言ったらいいんだろう。



どうしよう…



私が戸惑っていると、真紘が私の手をギュッと握った。



「……好きだよ」



何を言われたのか、分からなかった。



でも今確かに、私の耳には”好き”と言う言葉が聞こえた。



「俺は多分、ずっと2年前から美鈴が好きだったと思う」



「嘘……」



真紘が私を好き?



本当に?



これは夢?



涙でぼやけて、真紘が見えないよ…
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