2番目の―女―



うわ…かっこいい。


正直あたしはイケメンに興味があまりない。

かっこいいな〜とは思うけど、それから関係を深めたいだとか
自分の男にしたいとかは思わない。


付き合った男性がイケメンなら嬉しいけれど、イケメンと付き合いたいとはどうしても思えないんだ。



だからホストにだって興味が無かった。


この…空斗って人かっこいい。


確かにイケメン。



この人目当てで愛はあたしを連れて、この店に来たけれど
何が目的何だろう?


会ってどうすんのっ?



ホストクラブ初心者のあたしには全く分からなかった。


「……あ!……空斗くんだっ♪」

愛の瞳がキラキラと輝いている。


うわっ

他のホストとは比べものにならないくらい、凄いオーラが漂っている。



隣に居る女の人も凄く美人で、身に付けている物や着ている物全てがブランド物だ。


金持ってるんだな〜。



空斗はいわゆる同伴ってやつ?だったみたいで、女の人を席まで案内すると忙しそうに色々な席に回っていた。




そんな中一瞬空斗と目が合った。

ドキッ


……うわ。

うわうわうわ。


ドキッてなっちゃったよ、あたし。



周りのホストって何なんだろう。

って思うぐらい
吸い込まれそうな瞳にあのルックスとスタイル。


どうしても周りのホストが脇役にしか見えない。



「キャー!やっぱ空斗くんかっこいい♪ねぇ、龍くん!空斗くんって新規ついてくれるの?」


龍くんとはあのツンツンした髪の人。



いつの間にか愛は名前を知っていて、いつの間にか龍があたし達の目の前に居た。



「んん〜50%の確率かな。」


「…なんじゃそりゃ。」



思わず口から出た。

なんじゃそりゃ。



もし空斗があたしらのとこ来なかったら来た意味ないじゃん!


そんな50%の確率に賭けて来るまで待たなきゃいけないの?


ホストって客選ぶ訳?

ホストってお客様じゃなくて俺様なの?


段々と怒りが込み上げてきた。


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