2番目の―女―
空斗がリストされてから、龍は必死にあたしをつなぎ止めようと話しかけてくれた。
その頑張ってる姿が可愛かった。
あたしもこうなれたら良いなって思えた。
空斗は相変わらず人気者で、あらゆる席からシャンパンが卸される。
「姫、ありがとう!」
空斗のそんなセリフが聞こえる店内。
愛は相変わらずそんな空斗を見て酔いしれている。
「…あたし、シャンパン卸す♪」
愛がいきなり気合いを入れだした。
「はっ?正気?」
「…愛ちゃん新規だし、そんな事しなくたって空斗くん戻って来ますよ」
「…いや、ダメ!風俗嬢なめんな。空斗を席に戻す為とかじゃなくて…自分に対してのご褒美!……あたしだって風俗嬢なりたくてなってる訳じゃないけど、今じゃ遣り甲斐持って頑張ってるし…ホストぐらいじゃん?そんなあたし受け入れてくれて…ストレス発散できる場所なんてさ」
愛ちゃんもきっと悩んでるんだ…
確かにホストじゃ風俗嬢って言えば誰もが受け入れてくれる。
「客」として。
それも理解した上で、愛はホストに通ってるんだ…。
寂しいくて辛いんだろうな…
でも
何だか愛が格好よく見えた。
「…愛が、良いなら卸しなよ!気分晴れるよ、きっと♪」
「うん!優美やっぱ大好き!ホストに貢ぐ、こんなバカなあたしを理解してくれんのはお前だけだぁ〜〜!」
愛はあたしに抱きついてきた。
そんなあたし達を見て笑う龍。
たまにはこんな遊びも良いな
そう思った。