2番目の―女―


あたしは店長に案内され、撮影用の部屋に向かった。


ここはファッションヘルス。

あたしは女子高生の格好をして撮影した。



童顔なあたしは、ロリ系で売ってこう!と言われたから。


ぶりっこはキライ。

でも撮影の間、ぶりっこキャラを演じ続けた。


「可愛いねぇ」




店長はそんなあたしを見て喜んでくれた。


…このあたしをこれから演じ続けなきゃいけないのか。


そう考えると少し鬱になるが、やっぱり働きたくないとは思わなかった。



「優美ちゃん、源氏名どぉする?」


源氏名って…何?


「…えっ?」



「あぁ。お店で使う名前だよ」


「ん〜なら、永遠で!」


「トワちゃん?可愛らしくて優美ちゃんにぴったりだね。ならそれでプロフ作成しておくね!」


「…お願いします」



一日体験なのに…と思いながらもあたしは友達の待つ待機室へ向かった。


「愛ちゃーん!」


友達の名前は愛。

あたしとは正反対で綺麗で大人っぽい子。


「優美どう?やれそう?」


「…頑張ってみる。」


「無理しないでね?…てか源氏名決まった?」


「永遠にした!」


「…あんた、好きだねぇ。永遠に執着し過ぎじゃないっ?」


「…いーのっ。好きな言葉だもん」


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