あの夏の日
改札口を出ると、
なおきがいた。
どうして別れるのか、と何度も聞かれた。
あの人とは何でもないと、
必死で弁解していた。
そんな彼の姿は
なんか哀れだった。
ふと後ろから
視線を感じた。
そう…
あの人だ。
顔を見なくても、
わかる。
ディオールの香水が
ほのかに香っていた。
彼がプレゼントしてくれた
あのディオールと同じ香。
そういうことだった。
遊ばれていたのも知らず、
身を任せた。
自分がいやになった。
私は
見守っていたその人に、
彼をよろしくと耳うちし、
また改札口へと戻って行った。
なおきがいた。
どうして別れるのか、と何度も聞かれた。
あの人とは何でもないと、
必死で弁解していた。
そんな彼の姿は
なんか哀れだった。
ふと後ろから
視線を感じた。
そう…
あの人だ。
顔を見なくても、
わかる。
ディオールの香水が
ほのかに香っていた。
彼がプレゼントしてくれた
あのディオールと同じ香。
そういうことだった。
遊ばれていたのも知らず、
身を任せた。
自分がいやになった。
私は
見守っていたその人に、
彼をよろしくと耳うちし、
また改札口へと戻って行った。