あの夏の日
大学のテニスサークルは



初心者ばかりで、



中々上達しなかった。



そんな時、コーチが来ることになった。



初めての顔合わせ



私はドキドキした。



自己紹介のときも、



緊張で声が出ない。



真っ赤になる私をよそに



コーチは涼しい顔で、



『木村 ゆい ポジションは前衛。



恥ずかしがり屋の年頃。



間違いないか?』



と言った。



恥ずかしかったけど、



なぜコーチは



私の名前を



知ってるのだろう。



そんな疑問を消すように、



練習が始まった。



練習はきつかったけど、



私は久しぶりに



充実感を味わえた。






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