あの夏の日
空港ロビーは賑わっていた。



写真集で賞を取ったしばたみずきと、



大活躍のかいとを一目見ようと



人があふれていた。




ハワイからの便が到着した。




ゆいを一番に見つけたのは



しばたみずきだった。



しばたみずきはゆいの腕の中に



可愛らしいものを見つけた。




「ゆい…」




かいともまた愛しいものを2つ



目のなかに見た。




『ただいま、ゆい…そして』




「まなみ…愛海よ。」



そう、ゆいは新しい命を



授かった。



誰の力も借りずに、



1人で育てていた。






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