―黒蝶―
「殺れよ」


一度手を下ろし、精神を統一させる。

そして…彼を真っ直ぐ見た。



「覚悟決めたな?」



アタシは頷きもせず、彼に一歩近づいた。

彼は嬉しそうにしている。



「アタシはアンタを許さない」




そして、浅田緑の首に静かに手をかけた。

手が震えるのを必死にこらえながら。



「死ね」




少しずつ力を込めていった...

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