―黒蝶―
「雷蝶、これからどうする?」

「え?」

「とりあえず、黒鳥だけはブッ潰す」


…黒鳥。

響きに嫌気がさしながらも、アタシは頷く。


「アタシが総長になったからには、もう、みんなに苦しい思いはさせない」



すると、蓮は頷き。

アタシの肩に頭を乗せた。


「ホント、つえーな。七瀬…」


アタシは微笑んだ。

そして、蓮の頭を撫でる…

いつもと逆の感じに少し笑ってしまう。


「なーに笑ってんだよ」

「別に」


蓮は少しふてくされながら、アタシを抱きしめた。

「俺は、お前にも苦しい思いさせねーから」

「蓮…」

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