―黒蝶―
エピローグ
アタシは今、誇り高き黒蝶。

いつまでも、美しく妖しげに舞う蝶…


「蓮、みて―」

空にはアタシの通り名にふさわしい、黒い蝶。


「…カラスアゲハだ」

「カラスアゲハ…すごい、アタシたちの通り名が入ってる」

「え?」

「黒蝶(クロアゲハ)のアゲハと、白烏(シロガラス)のカラス…ほら」

「本当だ」



アタシは空に可憐に舞うカラスアゲハを見て言った。

「いつまでも、この蝶のように舞い続けられるといいね」

「…そうだな」



手を繋ぎ、大好きな砂利の音を耳にしながら、大好きな場所。

雷蝶のアジトへ向かった。

アタシたちの前には、案内をしてくれるかのように、カラスアゲハが舞っていた…


アタシたちは雷蝶。そして…

誇り高き、黒蝶×白烏なんだ…


―END―

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