―黒蝶―
でも、目の前に現れたのは…

白髪で黒のメッシュ、あの時の写真と一緒の人物…





「…れ…ん?」





“蓮”



そう言うと彼は驚いたように目を見開き、アタシの元へと近寄ってきた。


「蓮、知り合い?」

「…緑さん、ちょっと借りていいですか?」

「別に」



蓮はいきなりアタシの腕を引っ張り、アジトの裏へといった。


足が止まると、彼はアタシを真っ直ぐに見た。

少年の時と変わらない、独特のオーラを放ちながら…



「七瀬…だよな?」


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