―黒蝶―
気づいたときには、部屋にいた。


目を開けると美羽ちゃんが顔を覗き込んでいた。

「七瀬さん!目が覚めたんですね?」

「美羽ちゃ…ごほっ」



苦しくなって身体を起こせない。

「無茶しないでください。美羽が戻ってきたら七瀬さんがいなくて…」


そっか。美羽ちゃんが見つけてくれたんだね。



「裏で倒れているのを見つけました。どうしたんですか?」



見たところ部屋には美羽ちゃんだけ。

この静けさじゃ、秋葉たちは帰ってきてない。

女同士の話し…してもいいよね?



「美羽ちゃん、女同士相談にのってくれる?」



すると美羽ちゃんの顔がぱあっと輝いた。

「はいっ!美羽なんかでよければっ!」


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