―黒蝶―
美羽ちゃんの足が止まり、顔が引きつった表情に変わる。


「美羽ちゃん?どうしたの?」



アタシはベッドから顔をのぞかせた。


―息が止まった。



「あっ…秋葉」



そこに眉間にしわをよせて、俯いている秋葉がいた。

…秋葉に聞かれてたなんて…



「あのっ、秋葉さっ…」

「わりぃ、美羽。しばらく部屋に来ないでくれるか?」



美羽ちゃんは少し迷ったみたいだったけれど、総長に逆らえるはずもなく、部屋を出た。



部屋に入ってきて、さっきまで美羽ちゃんが座っていたイスに腰を下ろした秋葉。



「「………」」


長い沈黙が訪れる。


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