―黒蝶―
アタシは何も言えなかった。

口を塞がれたから。


…彼の唇によって…



どんどん激しさを増していく行為。

静かに響いている音。



「…っはぁ」


時々聞こえる声。

自分の声だなんて思いたくないけど…



そして、首に彼の唇が移動した。

「やっ…蓮?!」


深く吸われるようにキスを落とされた。

それは、鎖骨や、足にもされた...



「蓮…やあっ」

「七瀬…」


< 54 / 150 >

この作品をシェア

pagetop