―黒蝶―
そんなのわからない。

でも、まだ七瀬のちゃんとした気持ちは聞いてない。



まだ、可能性は…


「あります」



“ある”



0%に等しい勝ち目だけど、やれることのことをやってみる。

当たって砕けた方がかっこいい。



そうだ。何もしないのは男じゃない。

それに、誰よりも長い間七瀬を思ってきた。



気持ちだけは誰にも負けねぇ。



「青葉さん!俺、がんばります!」



俺は走り去った。

そして、ケータイに登録されている、“七瀬”という電話番号を押した...


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