此処から先、晴天なり
あの日は本当に暇で、ママとため息ばかりついていた。


「ママ、煙草買ってくる」


重い腰をあげて、店の外に出た。


あの人のいる前のお店は、青い光を看板に燈してた。


『いるのかな…』


そんな事を思いながら、煙草屋へ急ぐ。


風が、そっと動いた


振り返った先に、彼はいた。


「永遠」


あの鋭い瞳で、あたしをいぬいてた。


「出勤??」


あたしの口からは、そんな在り来りな言葉が発っせられた。


「そうだよ。」


将誠が、笑った。


黒いスーツにはだけた胸元が、あたしの理性を吹っ飛ばす。


「煙草、買いに行くんだ」

「そうか。気をつけろよ」


一緒に行こうとは、言ってくれないんだね


そんな事を思ったけど


その理由は、もっと後に分かる
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