此処から先、晴天なり
結局そのあと、入ったお客さんと飲みつづけ。
店が閉まる頃には出来上がってて。
千鳥足でタクシー乗り場までを急いでた。
『電話してみよ−かな−』
あの判断は、間違ってた?
あたしは電話を掛けた。
さっき会った、愛宕で一番いい男に。
何回かコールして、彼は出た。
『はい』
低くて、愛しい声。
『誰?』
「あっ、…永遠です」
思わず聞き惚れてしまって、自分が声を出すのを忘れてた程
『ああ、永遠か。どうした?用事ならさっき言えば良かったのに』
笑い混じりの声。
「保奈美に聞いたの、番号」
『うん』
「これがあたしの、番号」
『うん』
「登録して…ね?」
『うん』
田舎の小さな、つまらない繁華街のネオンがいやに眩しく見えたのを、今でも覚えてる。
『明日、昼間会わね?』
小気味よい男を立てていた、あたしのピンヒールが止まる。
『会いたいと思う、永遠に』
「うん。」
つまらない繁華街は、色を持った。
初めての電話は、単発の言葉で繋がれた拙いものだったよね。
将誠、あなたはきっと、覚えちゃいないのだろうけれど。
店が閉まる頃には出来上がってて。
千鳥足でタクシー乗り場までを急いでた。
『電話してみよ−かな−』
あの判断は、間違ってた?
あたしは電話を掛けた。
さっき会った、愛宕で一番いい男に。
何回かコールして、彼は出た。
『はい』
低くて、愛しい声。
『誰?』
「あっ、…永遠です」
思わず聞き惚れてしまって、自分が声を出すのを忘れてた程
『ああ、永遠か。どうした?用事ならさっき言えば良かったのに』
笑い混じりの声。
「保奈美に聞いたの、番号」
『うん』
「これがあたしの、番号」
『うん』
「登録して…ね?」
『うん』
田舎の小さな、つまらない繁華街のネオンがいやに眩しく見えたのを、今でも覚えてる。
『明日、昼間会わね?』
小気味よい男を立てていた、あたしのピンヒールが止まる。
『会いたいと思う、永遠に』
「うん。」
つまらない繁華街は、色を持った。
初めての電話は、単発の言葉で繋がれた拙いものだったよね。
将誠、あなたはきっと、覚えちゃいないのだろうけれど。