With you
「母さん、紹介します。佐々木歩夢さんです」
「…こんにちは、佐々木歩夢と申します」
「…佐々木…歩夢?」
「はい。今日はあなたにお話があります。聞いて頂けますか?」
「…何の話?あなた、私とどのような関係があるの?何のためにここに来たの?」
「それを、今からお話いたします」
「…っつ……早めに済ませて」
「了解です。お任せください」
すう、と息を吸い。
彼女を真っ直ぐに見つめて。
言った。
「私は、佐々木裕哉の娘、です」
一呼吸置いて。
ひゅっ、と息をのむ音が聞こえた。
「……貴方が…裕哉さんの……娘……?!」
のどの奥から絞り出したような声。
そんなにショックだったの?
「はい、でも、私はあんな男、父親と認めていませんが」
それから私は語った。
私と裕理が捨てられたこと、裕理の病気、そして死のこと。
話が進むにつれて彼女は不憫にも青ざめていった。